2月19日、風力発電と農業の活性化と題しての盛岡市農政フォーラム2016が開催され、再生可能エネルギーによる健全な発展をテーマに基調講演とパネルトークが行われた。
東北農政局経事業支援部食品企業課課長補佐の今川氏が「農山漁村再生可能エネルギー」について基調報告を行った。
「農山漁村再生可能エネルギー法」は、平成25年11月に成立、同年5月より施行となったもので、農山漁村における再生可能エネルギーの促進が地域の活性化と地域の農林漁業の健全な発展を図るものでなければならないこと。そのために農林漁業との土地利用の調整を図ることを基本理念としている。
今川氏は 「農山漁村再生可能エネルギー」は、導入面では高いポテンシャルはあるが、地域外の事業者の事業が大半で必ずしも農山漁村の活性化につながっていないと指摘した。
中長期的な方向として、電力小売り自由化により地域の再生可能エネルギーの販売や地産地消の促進による地域の自立を図ることが重要と話された。
盛岡市は、姫神ウインドパーク事業として、玉山区(山谷川目牧野)に9基の風力発電を計画している。
コスモ石油グループのエコパワー株式会社が経営し、年間総発電量約46、000MKW(標準家庭の年間消費電力19、000世帯分)を予定している(H30年度末運転開始)。
計画地が、市営牧野で農用地区域内ということもあり「農山漁村再生可能エネルギー法」の利用となったものだが、法の主旨はあくまでも農村部、農家の経営に寄与するもので農村部の活性化につながるものとしている。
果たして、姫神ウインドパーク事業が「法」の主旨を生かしたものとなるのか否か、考えさせれた。
今川氏の指摘に応えられる計画となるのかどうか問われているのではと思った。