報告が遅れましたが、6月議会一般質問では宇都宮市が取り組む「地域内交通」を紹介しながら盛岡の公共交通対策、交通弱者対策の強化を求めました。
昨年、市議会高齢者対策特別委員会で視察した多宇都宮市の公共交通対策の取り組みは大変有意義な内容で、盛岡市としても積極的な対策を求めました。
宇都宮市の「地域内交通」は、公共交通空白地域で乗合タクシーなどを活用し、移動手段の確保と路線バスへの接続を進め交通弱者への対応と公共交通の利便性を高めています。
主な特徴は、地域住民が運営主体になり、行政、事業者と連携して実施しており、市は、事業の説明の開催、運行計画での支援、関係機関の協議などの支援を行い、運行は交通事業者に委託しています。
運営費は、市が運営費の3分の2を補助(予算額1億円で1カ所500~700万円余)し、残りは運営主体が運賃寄付金などを募っています。黒字の場合はそのまま運営費に計上、但し赤字の場合は運営主体が経営努力を行う。
ジャンボタクシーを利用する地区は、1日7便の運行で料金150円に設定。デマンド方式でタクシーを利用する地区は、1日10便で料金300円に設定するなど地区の状況に合わせ取り組んでいることを紹介。盛岡市としても交通弱者、公共交通空白地域への対策の強化を図るべきと質問しました。
市長は、路線のない地域では無料の患者バスやスクールバスへの混乗に取り組んできた。利用者数に見合った効率的な運行や利用者の確保が課題だ。宇都宮市の実践は、これら課題解決のきっかけになると思う。29年度から「地域公共交通網形成計画」の策定を進めており、地域主体の交通運営について検証すると答えました。
更に「松園ゾーンバスを考える会」が行ったアンケートについて、支線バスの運行縮小で昼時間帯の地域内移動が困難になったことなど切実な利用者の声や要望が示されたものであり、早期の改善と対策を求めました。
建設部長は、バス事業者から現人員体制では他路線(地域内)との調整が必要であり意見交換を行いつつ検討したいと答えました。
写真:八幡平頂上の湿原(ミツガシワ)
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