4月6日、福祉国家デンマークの先進的な福祉・教育を学ぶ「教育と子育て」シンポジウムに参加しました。
岩手県出身(一関市)でデンマークにある日欧文化交流学院の千葉忠夫学院長、ボーゲンセ国民学校ジャン・ヒィンリックセン校長、同校幼稚園教諭のマーガレット・ゲートセンさんがそれぞれデンマークの教育についてお話しました。
デンマークでは、7歳から15歳までが国民学校に通う義務教育で、就学前に1年間の0年生がある。0年生は、1クラス22名を教師1名が担当、必要によっては補助教諭がつき学校生活に安心感をもてるよう対応しているということです。
同時に大半が共働きであるために学童保育も併設しており、驚いたことに学校歯科医が常駐していることです。
国民学校について、ジャン校長は、600人の児童・生徒に対して教師75人の体制で、午前8時から午後2~3時頃まで授業が行なわれ、「子どもたちが学校に楽しく来ることが第一。教育は人生を学ぶところ」と開口一番に話されました。
「デンマークは資源のない国。資源は子どもたち。複雑化する社会に適応する教育が必要であり、そのために決まったマニュアルはない。将来を見据え何が最良か考える教育を教師1人1人が柔軟にあたっている。」と話されました。
私も、今から10数年前になりますが、新婦人が主催するデンマーク・スエーデンの福祉を学ぶツアーに参加しましたが、そのときのキーワードが「連帯」という言葉でした。
資源の乏しい国で国民が豊かになる方途は「連帯」するということだったでしょうか。高い税金を払っても、その分、国が教育、医療、老後など全てを保障してくれるという国への信頼が日本とは大きく異なる点でした。
国を信頼するという事は民主主義の徹底であり、選挙の投票率が90%台ということが物語っています。自らが託した政党(政党を選ぶ選挙)が何をしたのかを検証し、政策を選ぶという民主主義の基本がしっかりできているということが当時の印象でしたが、「教育のあり方」が根本にあるということを今回参加してみてあらためて感じました。
(写真は、上:パネラーと下:学校歯科医が検診しているところです)
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