8月の総選挙は、自民・公明政治に対して国民のNOが突きつけられた結果であり、つまりは小泉政権以降、強められた構造改革路線との決別であったはずです。
ところが盛岡市はいまだに「官から民へ」の方針をそのままに財政難を理由に都南学校給食センターの委託をごり押ししようとし、公立保育園もこの11月中に第2次の委託計画を発表予定です。
私は、先の9月議会の決算審査で公立津志田保育園が委託された年度ということもあり、委託後の市費負担の増減について調査し質問しました。
確かに公立保育園における市費負担額は、1園減ったことにより07年度1、789、730千円に対して、08年度は1、73、7171千円で52、559千円の減額になりました。
一方、私立保育園に対する市費負担額は、07年度1、107、276千円に対して08年度は1、229、706千円で122、430千円の増額になりました。
つまり、公私合計では69、870千円の増額になったものです。
驚いたことは、公私立合わせて保育所数が51か所から52か所に増えたものの、措置児童数は07年度4914人に対して08年度は4962人で48人増えただけです。つまり、民間委託により措置児童数を48人増やすために市費が、69、870千円増えたということになります。
市は、第1次の委託計画でその財政効果について、07年度は12、508千円、08年度は2、642千円の財政効果額を示しました。当然、効果額試算では私立運営補助金の増額、休日保育の実施、子育て支援センターの増設などが見込まれた上での効果額です。(私の試算はそれらを含まず)
私立保育園のコストが低いのは、社会的に必要とされる経費が制度上保障されていないということであり、特に賃金と働き続けられるための労働条件が保障されていないということです。
「官から民へ」の流れは、官制ワーキングプアを作り出すことと強く主張しました。
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