27日、「岩手県視覚障がい者友好協議会」の皆さんと懇談しました。
私にとって長い議員活動のなかで、はじめて視覚障がい者の方々との懇談でしたが、「会」からは7名、 市議団からは庄子春治議員、鈴木努議員と私と3名が参加しました。
「会」からは福祉タクシー券について3点の要望が示されました。
当初、タクシー基本料金は580円だったものが、一時期引き下がった経緯があり(520円)現在もそのままの料金が設定されていること。現行の基本料金(580円)にもどしてほしいということ。
タクシー券は、年間24枚しか支給されず、制度ができてから一度の変更もなく、タクシー利用が必然的に多くなる視覚障がい者にとって、生活を維持するためにも枚数を増やしてほしいというものです。
また、タクシー券は、自動車を保有し自動車税を減免にした場合は対象外になっており、身障手帳を持っている全ての人を対象にしてほしいというものです。
次に、若い方からは、健常者にはパソコンと同様の機能を持つ「点字デスプレー」の給付を制度化してほしいということです。
点字デスプレーは一台358、000円もの高額です。厚労省は、日常用具給付事業に指定しているということですが、市は視覚障がいのみの単独障がいでは対象にならないと回答したそうです。
視覚と聴覚2級以上の障害がなければ対象にならないということです。青年は、奥州市、矢巾町はすでに給付していると市の対応を求める切実な訴えでした。
市は予算がないということを理由に、これらの要求を退けているとのことですが、障がいを乗り越え自立のために努力している人たちに、もっと親身に対応してほしいと思うばかりです。
最後に、「会」を代表して就労の場の確保について発言がありました。
視覚障がい者にとって、就労は「あんま」などに限定されているが、「あんま」は自らの生活を確立する立場から切り拓いてきたもの。今日は健常者の参入でその仕事も奪われてきている。社会に貢献することが人としての生き方であることを考えると、市としても就労の場を確保する対策として点字による採用試験を実施してほしいと締めくくりました。
市議団としては、要望された内容について市の対応などヒアリングし、その後に対市交渉を行うなど確認しましたが、あらためて市の対応のまずさと貧しい福祉のありように愕然とさせられました。 (写真上 タクシ―券・下 点字デスプレー)