7月8日、社会福祉法人わかば保育園で新採用の職員研修の一環として、わかば保育園が開園に至るまでの歴史を語る機会がありました。
県内では唯一いわゆる民主保育園として、昭和56年に現在地(松園団地)に開園したわかば保育園ですが、開園までの8年間は無認可保育所として壮絶な(?)運動と保育の実践を展開した歴史について若い人たちに伝えました。
無認可保育所の運動、公立保育園つくり運動、認可をめざす取り組みなど「よくぞ」がんばれたものとあらためて我が身を振り返る機会ともなりました。
なにがそうさせたのか? やはり一人の働く女性として地位の確立に尽きるかと思います。当時は子どもを持って働くことが大変困難で、よく言われたのが「家庭に帰れ」という言葉でした。
子育てもして、社会参加や仕事を続けながら自立することが極めて不備だったのです。その一つの突破口が保育所であり、それも0歳児から長時間保育がきる保育所の要求は切実でした。
とにかく、遮二無二に前進あるのみで取り組んできた経験を語りましたが、その当時と現代とを比べて今はどうでしょうか。
女性の活用が言われ政府自らが力説する裏で、いまだに東京都議会での女性蔑視のヤジが飛びだすような状況があります。
男女の賃金格差は甚だしく、女性はいまだに男性の補完的な扱いがまかり通っています。例えば専門職である保育士の待遇など公立を除き非常に遅れているのが実態です。
今日は、待機児童であふれ保育所に入れたくとも入れないという女性の自立を阻む厳しい現実があります。そして、それを逆手にとって、より安上がりの保育に、子ども(保育)を金儲けの対象にまでおとしめようとしているのです。
若い人たちには社会を見つめ現実に甘んじることなくチャレンジ精神で頑張ってほしいとの期待を込めてエールを送りました。