予算委員会が19日で終わりました。長い長い3月議会もようやく山場を超え、21日からは各常任委員会審査がはじりました。
今議会で私が重点にしたのは、貧困と格差拡大がすすむ中、最も市民の暮らしを守るべきはずの市政が、実は官製ワーキングプを作り出しているという問題です。
財政難を理由にコスト削減が第一義的にすすめられ、「官から民」へとばかりに公立保育園の全園委託が強行されました。その結果、保育士は退職者不補充ということになり07年は10人が退職、08年も10人の退職を予定していますが、補充はすべて非正規雇用です。
08年12月末現在の公立保育園の職員体制は、正規保育士169名に対して非常勤保育士23名、臨時保育士114名にもなり、18ヶ所の公立保育園中、非正規保育士が正規保育士を上回っている園が6園、非正規保育士のみでクラスを担任しているのが3クラスになっています。
臨時保育士は、1年間勤務すると3ヶ月休まなければならず、ようやく慣れた頃に交代するため保育現場は混乱し、子どもや保護者に不安を与えています。
本来、保育は教育と同様に専門的な知識を有する特別な仕事であるはずなのに臨時保育士でよしとする対応は保育そのものを軽んずるもので許せません。
何よりも大学で専門知識を得た若い保育士が、年収200万円以下のワーキングプア状態で働かざるを得ないということです。
「不補充は改めよ」との私の質問に、池田副市長は、児童福祉施設の最低基準に基づく配置基準は守っていると答えましたが、くりやがわ保育園、みたけ保育園、きたくり保育園、なかの保育園、飯岡保育園、永井保育園、東見前保育園の2歳児クラスは配置基準を満たしておらず、既に7名の正規保育士が不足しています。
その場逃れのいい加減な答弁でやりすごそうという態度に呆れました。
「官から 民」への流れが、実は雇用を破壊し地域経済に深刻な影響を与えているということを多くの市民に知ってほしいと思いました。
(写真は北松園風の子保育園運動会より)