盛岡市内の学校給食は、旧市内の小学校30校、中学校2校が直営による単独自校方式。都南地区の小学校8校、中学校4校は直営による都南学校給食センターで、玉山地区の小学校8校、中学校4校は委託による玉山学校給食センターでそれぞれ実施しています。
これは、この間の合併でそれぞれ異なる形態での対応になっているものです。
市は「官から民」への掛け声で直営自校方式による小学校給食の調理業務委託化では、モデル校での試行実施を計画していましたが、学校、保護者の協力が得られず、計画の断念をせまられていたものです。
ところが、試行がだめならとばかりに、行革方針にもない「盛岡市学校給食検討会」を立ち上げすでに検討に入っています。
11月28日開催された「第2回検討会」を傍聴しましたが、驚きいたというより呆れました。「委託が先にありき」の検討内容だったのです。
「検討会」は、今後、全調理場のドライシステム化や全校完全給食(未実施中学校13校)、食育推進体制の整備などの事業を進めるため財源確保が必要といい委託化の必要性を説き、学校給食の総事業費が07年度で9億6千4百万円(決算額)、うち人件費が8億8千万円(83%)で、直営の調理業務を委託すると1億5千6百万円の経費削減ができるとしていますが、学校給食は地方交付税措置されているものでそれらは一切考慮されていません。
調理業務委託のメリット、デメリットについて述べているものの、そのどこにも子どもにとってどうなのかという視点はありませんでした。
今後、旧市内中学校の14校はランチボックス給食を順次実施することになりますが、これらの経費がらみで直営の委託化が押し付けられようとしていることにあらためて怒りがわいてきました。
協議では、経費の節減は考えなければならないが、家庭環境に格差がある中で、どの子にも平等な食の豊かさを体験させることが大事。 作り手が見えないところで責任の取り方などに不安を感じるなどの意見もありましたが、委託化は止むを得ないとの流れが圧倒的でした。
(写真は中津川沿道のイチョウの木です。黄葉がきれいでした)
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