10月7日、日本民主文学盛岡支部と新日本歌人教会岩手支部が主催した啄木没後100年記念講演会に参加しました。
歌人で啄木研究の第一人者でもある碓田のぼる氏による講演でしたが、当日は90人を超える参加者で会場が狭く感じるほどでした。
碓田氏は、抒情、望郷の歌人だけではない啄木の心の軌跡を時代確認を踏まえながらお話しました。
中でも大逆事件や韓国「併合」が大きな転機になったこと。社会矛盾を痛烈に批判する作風に変化していったことなどを作品をひも解きながら解説しました。
大逆事件直後の歌稿ノートに書き込まれた作品の中から啄木の心の軌跡を紹介しました。
1 はたらけどはたらけど猶我が生活楽にならざりぢっと手を見る(明治43・7・6日)
2 赤紙の表紙手ずれし国禁の書よみふけり秋の夜を寝ず(明治43・7・27)
3 ことさらに灯火を消してまじまじと革命の日を思いつづくる(明治43・7・27)
啄木が現代に生活していたなら、きっと日本共産党員として活動していたのではと想像を膨らませながらお話に引き込まれました。
(写真:我が家の庭に咲く彼岸花)
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