2月26日、仙台市で開催された東日本大震災被災3県合同保育シンポジウムに参加しました。
岩手、宮城、福島の各県から震災当時の経験と教訓が語られ、政府が、今、進めようとしている「子ども・子育て新システム」が、果たして災害時に子ども達を守りきれる制度なのかどうか熱心な話し合いが行われました。
岩手県内では、沿岸12市町村をはじめ内陸部での被害を合わせると20カ所の公立・民間の保育所が被害を受け、園に通う42名の子どもと3名の保育士の命が奪われました。
しかし、子どもの被害は在園中ではなくいずれも保護者がお迎えに来て以降であり、職員も勤務外であったということです。
地震と津波が押し寄せる中、保育士たちは子どもをおんぶし、避難車に乗せ、大きい子どもたちを走らせ、最後は山の急斜面を駆け上り、命がけで子ども守ったという報告でした。
国会には、国と自治体が責任をもつ公的保育制度を解体する、「子ども・子育て新システム」関係法案が提出されようとしています。
大震災の教訓からは「保育園はもう一つのライフライン」であるとの認識が拡がっていおり、保育の責任を自治体に課し、費用負担を公的に担うとした現行制度こそ拡充すべきとの認識をあらたにしました。