4月27日、盛岡建設労働組合が主催した「公契約学習会」に参加しました。
大峠組合長のあいさつに次いで斎藤連合会長は、復興元年にあたる年に復興に携わる職人が大幅に不足し危機的な状況にあるとして、その要因に長引く不況の中で後継者を育てられないできたことと述べました。
全建総連賃金対策部長の高橋さんが、多摩市の公契約条例の対応について触れながらお話し、国が決めた「設計労務単価」が14年間下がり続け(2000年5月時で20,229円が2011年5月には16、342円)、低単価と低賃金を生み、建設産業は夢のない産業へとおとしめられていると切り出しました。
建設関連事業は元受ゼネコンが受注し、1次、2次下請けとその度に利益がとられ、最終的に仕事を受けた事業所は手間賃が払えず倒産などの実態もあり、このことが若い人が育たない最大の理由になっていること。
建設産業で働く人の実態は、3人に1人が55歳以上で、29歳以下の人は10人に1人しかおらず、若い人の離職率が異常に高いのが特徴であること。その要因はとりもなおさず将来不安にあるということです。
県内では、震災時に地域の建設関係の労働者が瓦礫の撤去や道路の復興、仮設住宅の建設などに大きく貢献した。行政と職人の知恵がいっしょになった時に大きな力が発揮されたことなど考えると後継者がいないということは自治体にとっても大きな損失であることなど認識をあらたにしてほしいと訴えられました。
公契約条例は、現場で働く人の意欲をひきだすものであり、若い人に夢がもてる職業としていくためにも盛岡市の対応が急がれており、議会でも力を尽くしてほしい熱く訴えられました。