4月14日、党市議団は北上市の岩手中部広域行政組合による岩手中部広域クリーンセンターと遠野中継センターを視察・見学しました。
中部広域クリーンセンターは、4市町(北上市・花巻市・遠野市・西和賀町)のごみを日量180t焼却処理しており、岩手県の広域化計画に沿い昨年10月から本格稼働しています。
設備費は総額で94億円ほどでPFI方式を採用。施設全体が省エネルギーにつなげる工夫を行い、雪を利用した夏場の空調・保冷設備(雪室)を整え、施設周辺には出力100kWの太陽光発電を整備していました。
焼却炉の廃熱で蒸気タービンを回し発電を行い、発電能力は4100kWで、年間2億円の売電収益を予定しています。
収益は各自治体の負担軽減の財源としており、そのために、ある程度のごみ量は必要との説明に違和感を持ちました。
焼却業務は20年契約で全て民間に委託され業者まかせとなっています。
ごみ減量・資源化への対応は、将来的には不燃ごみ・資源ごみも広域で対応予定とのことですが、現在は各自治体でそれぞれ処理していました。
遠野市の中継施設は、建設工事費6億円で整 備。10t車3台で北上市までの片道50分ほどの道のりを4~6往復して搬送しています。施設全体は臭気も騒音もなく最新の技術を駆使した施設でした。
盛岡市のクリーンセンターは、現在135t炉3基の405トン規模で、日量220トンを焼却処理しており、中部広域規模よりも大きい処理能力で、3市5町による県央ブロックごみ処理広域化計画は全く様相が異なります。
循環型社会形成基本法はごみの3Rの実践が先にあるはずなのに、売電収益を優先するようなことになれば本末転倒という事態になりかねないなど多くのことを学ぶ機会になりました。
写真上から中部広域クリーンセンター・遠野中継施設の10t搬送車・説明を聞く市議団