9月27日、佐藤信安先生を講師に 「ごみ問題解決は広域化ではなく「自区内処理で」とのテーマで緊急学習会が桜台地区で開催され、30人ほどの方が参加しました。
事前にチラシなどで案内していたこともあり、現クリーンセンター近くに居住している方の参加が目立ちました。
佐藤先生は、岩手県ごみ広域化計画の現状と問題点について、「計画」が15年前の厚生省通知「ダイオキシン削減対策」に基づき策定したもので、最大のポイントはダイオキシン削減のため処理地域を広域化しダイオキシン発生が少ない大型の焼却炉で処理することだった。
今日、小・中型焼却炉の性能の向上もあり岩手県では平成15年には広域化しなくてもダイオキシン削減が完了済みとなっているもの。
現在、県内で広域化が実施されているブロックは、沿岸中部(釜石市が溶融炉建設時に実施)・沿岸南部(広域化計画以前に実施)、唯一、中部ブロック(花巻・遠野など)が平成27年度に稼働予定でありこと。
県南、県央ブロックは基本構想の策定段階、県北ブロックは九戸町を除き参加自治体の議会で事業の中止、広域処理組合の解散を議決しているとの報告でした。
岩手県ごみ広域化計画自体がその主要目的を失い破たんしており、計画の中止を含む根本的な見直しが求められており、 県央ブロックごみ・し尿処理広域化計画については、破綻した岩手県ごみ広域化計画をベースに、その第2の目的であるごみ処理の効率化が依然として必要だとしたが、「効率化」の推進はむしろ燃料費の高騰による収集・運送コストの上昇や当市にとっては運搬車の集中による環境負荷の増大、ごみ分別・収集の不統一による減量・資源化の停滞などが懸念されること。
「効率化」の推進では、人員・経費の削減のみが強調されているが、ごみ処理の効率化で最も重要なことは、ごみ減量・資源化の推進です。ごみ処理を担当する事務組合と減量・資源化に取り組む自治体とが分離することはごみ処理事業全体の効率展開を阻害する可能性が大きい。
自治体が責任の持てる「地域のごみは地域で」とする自区内処理する分散型処理が最も望ましいやり方との指摘でした。大いに参考になりました。